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2025年冬、福岡県では例年より早くインフルエンザの流行が進み、県が警報を発表する事態となっています。
吹奏楽部は屋内での長時間の呼吸負荷や楽器共有など、ほかの部活動と比べて「エアロゾル感染のリスク」が生じやすい状況にあります。インフルエンザ対策として有用とされるマスク着用をすすめたいところですが、楽器を吹く性質上、どうしてもマスクを外さなければならない場面があります。
エアロゾルとは、空気中に浮遊する粒子のこと。病原体を含むエアロゾルが空気中を漂い、それを吸い込むことで病気に感染することがあります。
そのため、吹奏楽部内で慎重にインフルエンザ対策を実践することが重要です。
福岡県・国の最新データと、楽器演奏に関するエアロゾル研究をもとに、現場で実行しやすい対策をまとめました。

福岡県のインフルエンザ状況(2025年最新版)
福岡県では、2025年秋〜冬にかけてインフルエンザ患者数が増加し、令和7年第47週(2025年11月17日〜11月23日)で流行警報基準を越えました。
地域差はあるものの、多くの学校で注意が必要な状況が続いています。
流行警報基準は、1定点医療機関あたりの週報告患者数30人です。この数字を越えた場合、特定の地域でインフルエンザの大きな流行の発生・継続が疑われるとして、インフルエンザ警報が発令されます。


2025年第51週で定点当たり人数が最も多いの宗像・遠賀。次いで北九州市、筑紫。多くのエリアで報告数は減少に転じたが、嘉穂・鞍手、田川、京築は前の週に比べて増加。県全体で見ても警報レベルなのでまだまだ警戒が必要。
(参考リンク)
3つのインフルエンザ対策

ワクチン接種(最優先)
インフルエンザワクチンは重症化予防と流行抑制に有効とされおり、厚生労働省や学会も接種を推奨しています。
吹奏楽部においては、部員や家族が摂取しておくことで「休部リスク」を大きく軽減できます。未接種の部員(特に基礎疾患のある生徒)と家族は早めの接種を検討しましょう。
発熱したら48時間以内の受診がポイント
抗インフルエンザ薬(タミフル・ゾフルーザ等)は、発症早期の治療で効果が高いとされています。インフルエンザ発症の疑いがある場合は48時間以内に医療機関の受診をおすすめします。
吹奏楽部においては、くれぐれも無理な登校・練習は禁物です。
基本的感染対策(いつも意識しよう)
手洗い、手指消毒、咳エチケット、部屋の換気など基本的感染対策を徹底しましょう。
福岡県では、インフルエンザをひろげない(かからない・うつさない)ために次の行動が励行されています。

かからない
- 手洗いの徹底
- 栄養・睡眠による体調管理(体力や抵抗力を高める)
- 定期的な部屋の換気
- インフルエンザワクチンによる予防接種
うつさない
- 咳エチケットに努める
- インフルエンザ罹患時は自宅待機、症状がある場合はマスク着用
- 急な発熱、咳や喉の痛み、全身の倦怠感などの症状があらわれた場合は、早めの医療機関受診
咳エチケットとは
咳やくしゃみの飛沫には病原体が含まれている可能性があります。次のような行動で飛沫の拡散を軽減できる場合があります。
- 適切なマスク着用
- マスクがないときは、ティッシュなどで鼻と口を覆う
- とっさの時は袖や上着の内側で覆う
- 周囲の人からなるべく離れる
(参考リンク)
- 令和7年度 今冬の急性呼吸器感染症総合対策(厚生労働省)
- 2025/26シーズンの季節性インフルエンザワクチン及び新型コロナワクチンの供給等について (厚生労働省)
- インフルエンザの流行状況について(福岡県)
吹奏楽部だからこそ必要な「追加対策」

楽器演奏は発声よりエアロゾル量が増える場合があることが指摘されています。そのため、吹奏楽部の現場では「多層防御」がポイントとなります。
1. 換気の徹底
- 窓・扉を開けて空気の流れを確保
- 空気の流れができるなら窓・扉を全開にしなくても少し開けるだけでもOK
- 音漏れ防止のために窓・扉を開けることが難しい場合はこまめな換気を
- 機械換気(サーキュレーターの併用)
- 休憩ごとに5分の換気
2. 席配置と練習の分割
- 対面を避け、少しずつ距離を確保
- 演奏時は前後の距離を少し広めに
- 指向性や楽器の向きを考慮して斜め配置など
- 合奏は短めに区切って換気をはさむ
- 長時間の室内練習は分割して短めに
3. ベルカバー(※金管に特に有効)
トランペット等の金管や一部楽器ではベルカバーがエアロゾルの低減に有効とされています。導入の際は音質や調律への影響を確認しましょう。
4. 共有の禁止
マウスピース、リード、クロス、タオルなどは“絶対に”共有禁止。
共有が避けられない場合は都度消毒。特に打楽器(マレットやスティックなど)や譜面台、ドアノブなど共有物はこまめに消毒しましょう。
(参考リンク)
- 楽器演奏とエアロゾルに関する研究
- 吹奏楽の活動及び演奏会等における新型コロナウイルス感染症拡大予防ガイドライン (全日本吹奏楽連盟)
おすすめ対策グッズ
1. 高性能マスク(KF94/N95/高性能不織布)
- 休憩時・移動時の感染防止に最重要
- 顧問・保護者は高性能マスク推奨
2. 加湿器/加湿空気清浄機
- 室内湿度40〜60%が理想
- HEPAフィルター付き空気清浄機は小規模練習室に有効
3. ベルカバー
- MERV13相当フィルター入りタイプがおすすめ
- 楽器別のサイズに注意
4. 非接触体温計・アルコール消毒
- 練習場所の入口に常備しておくと管理が簡単
保護者の皆さまへ
学校で感染症対策を徹底していても、学校よりも社会活動範囲が広い同居家族から子どもに感染するケースがあります。子どもたちが「安心・安全」に学校生活を送り、楽しく部活動ができるように、家庭での感染症対策も徹底しましょう。
- 朝の体調チェック
- 病院受診の早期判断
- ワクチン接種スケジュールの調整
- 同居家族の症状も学校へ共有
「無理をさせない」判断が、結果的に部全体を守ります。
吹奏楽部のための感染症対策チェックリスト
毎日(練習前)
- 体温・症状チェック(発熱・咳・倦怠感がある場合は自宅待機)
- マスク・手指消毒の徹底
- 練習室の換気(窓解放+機械換気の確認)
練習中
- 練習時間を短く区切る(例:50分→25分×2セット)
- 席は斜め配置、可能な限り距離を確保
- ベルカバーを使用(金管楽器など)
- 楽器・マウスピースの共有禁止。共有があれば都度消毒。
練習後
- 換気の再確認
- 共用部の消毒(譜面台・ドアノブ等)
- 欠席者・体調不良者の状況共有(部から保護者向け連絡、保護者から家庭状況の連絡)
保護者向け
- 体調の急変は早期受診を
- 同居家族に症状がある場合は連絡
- ワクチン接種の検討・スケジュール管理











