【特集】定演での募金活動は注意!著作権料が発生することも

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募金活動をして義援金を送りたい!…だけど注意が必要

募金活動のイメージ
募金活動のイメージ Photo by 写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

大雨災害や地震災害……自然災害が多い国、日本。

日本赤十字社のホームページでは、現在受付中の国内災害義援金や海外救援金の情報が掲載されています。

日本赤十字社ホームページのスクリーンショット
日本赤十字社ホームページのスクリーンショット

そこで、人が多く集まる定期演奏会の会場で募金活動を行い、災害義援金を送りたいと考える吹奏楽部のみなさんも多いかも知れません。

しかし、定期演奏会の会場で募金活動を行うには注意が必要です。

どんな注意が必要?

いちばん注意しなければならないのは、「著作権」です。
定期演奏会の会場で募金活動を行うと、著作権の手続きをとらなくてはなりません

本来、音楽を利用(演奏や複製など)するときは著作権者(作曲者や出版社)に対して利用の手続きを行い、許諾を受ける必要があります。そのうえで著作物使用料を支払います。

ただし、次の条件を満たす場合は許諾を必要とせず、著作物使用料を支払うことなく演奏や上演をすることができます。

  1. 営利目的でないこと
  2. 観客から入場料などの料金を徴収しないこと
  3. 出演者に対して報酬の支払がないこと

この根拠は、著作権法第38条で次のように定めてあるからです。

第三十八条 公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けない場合には、公に上演し、演奏し、上映し、又は口述することができる。ただし、当該上演、演奏、上映又は口述について実演家又は口述を行う者に対し報酬が支払われる場合は、この限りでない。

学校の吹奏楽部が開催する定期演奏会は、営利目的ではないため、1つのめの条件「営利を目的とせず」は当てはまります。

次に、出演する中学生や高校生に対して報酬が支払われることはないので、「演奏…を行う者に対し報酬が支払われる場合は、この限りではない」という制約も受けません。

問題となるのは、「聴衆又は観衆から料金を受けない場合」という条件です。
具体的には、チケット制で入場料を徴収している演奏会は、演奏する楽曲の著作権者に対して許諾手続きを行い、著作物使用料を支払う必要があります。

いやいや、うちの定演は入場料無料だよ!

という場合は、許諾の手続きを必要としない演奏に当てはまります。
しかし、募金活動を行うと事情が変わってきます。

「徴収又は観衆から料金を受けない場合」というのは、入場料金に限らず、どんな名目であっても料金を徴収してはなりません

たとえそれがチャリティー目的であっても、お客さんから一切お金をもらってはいけないのです。

したがって、入場料が無料であっても、定期演奏家の会場に募金箱を設置したり、募金の呼びかけを行ったりすると、お客さんから料金を徴収したことになり、著作権の手続きが必要となり、著作物使用料の支払いが発生します。

日本の音楽著作権を管理している「日本音楽著作権協会(JASRAC)」が音楽著作権について解説している「JASRAC PARK」というサイトでは次のように示されています。

JASRAC PARKのスクリーンショット(一部加工)
JASRAC PARKのスクリーンショット(一部加工)

チャリティーコンサートは観客から募金を受けるので手続きが必要です。

どうやって手続きするの?

定期演奏会の会場で募金活動を「行ってはいけない」ということではありません。
日本の音楽著作権を管理している日本音楽著作権協会(JASRAC)を通じて正規の許諾手続きを行えば、募金活動を行うことができます。

手続きは、JASRACのホームページから簡単に行うことができます。
手続きにあたって、公演日・公演会場・公演時間・演奏する楽曲・演奏する分数などの情報が必要になるので、事前に整理しておきましょう。

JASRACのホームページのスクリーンショット
JASRACのホームページのスクリーンショット

JASRACのホームページから手続きを行うには事前に「J-OPUS」の利用登録を行う必要があります。IDやパスワードを取得するのに数日かかる場合があるので、日程に余裕をもって申請手続きを行いましょう。

ホームページのほか、郵送やFAXでも手続きを行うことができます。

なお、寄付先や寄付金額等により、無償許諾や著作物使用料の減額が行われている場合があるので、JASRACのホームページなどで確認しましょう。

著作物使用料はいくらかかる?

演奏会の場合、入場料や会場の定員数などから著作物使用料が計算されます。

計算方法には、「1公演いくら」と「1曲いくら」の2種類があります。どちらの方法で計算するかは、演奏会で演奏する曲数や演奏時間によって変わりますが、基本的にはどちらか安い方が著作物使用料となります。

なお、どんな大ヒット曲でも、あまり世の中に知られていない曲でも、1曲ごとの著作物使用料は同じです。また、「何秒以内なら著作物使用料は発生しない」というルールはありません。

では、著作物使用料はいくらくらいになるのでしょうか。
JASRACのホームページで使用料計算のシミュレーションができます。
ここでは、次のような条件で計算してみます。

  • 入場料:無料
  • 会場の定員数:800名
  • 公演回数:1回
  • 演奏する曲数:10曲
  • 公演時間:90分

この条件で計算した結果は…

シミュレーション結果

3,520円(税込)でした。
会場の定員数や演奏曲数、演奏時間などよって変わってきますので、自分の学校の演奏会の実態に合わせて計算してみてください。

●当サイトでは演奏会の内容やコンクール等の審査結果に関するお問い合わせには一切お答えできかねます。各演奏会の主催団体等にお問い合わせください。

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