【定演レポート】福岡第一高校「第36回定期演奏会」

定演レポート

2025年10月31日(金)に行われた福岡第一高等学校「第36回定期演奏会」の様子をレポートします。

福岡第一高校「第36回定期演奏会」

福岡第一高校は音楽科と吹奏楽部の定期演奏会が同時に行われます。前半は音楽科の定期演奏会で、クラシック演奏部によるピアノ独奏や声楽独唱、音楽科の合唱が行われます。後半が吹奏楽部の定期演奏会となっています。

会場はアクロス福岡シンフォニーホール(福岡市中央区)。福岡市の中心部、天神の東側に位置し、西鉄天神大牟田線「福岡(天神)」駅から徒歩10分、福岡市地下鉄空港線「天神」駅から徒歩5分、福岡市地下鉄七隈線「天神南」駅から徒歩7分です。アクロス福岡の目の前には西鉄バスの「アクロス福岡・水鏡天満宮前」バス停があり、抜群のアクセスです。

アクロス福岡は公民複合施設で、イベントホールや国際会議場、文化観光情報ひろばなどがあります。その中の施設の一つが「福岡シンフォニーホール」です。

アクロス福岡
アクロス福岡

定刻通り17:30に開場し、18:00に音楽科の定期演奏会から開演しました。

プログラムは次のとおりです。

第1部(クラシック演奏部)

  1. ピアノ独奏:ピアノソナタ第7番第1楽章Op.10-3(作曲:L.V.ベートーヴェン)
  2. ソプラノ独唱:オペラ「フィガロの結婚」より 恋とはどんなものかしら(作曲:W.A.モーツァルト)
  3. ソプラノ独唱:薔薇(作曲:F.P.トスティ)
  4. ソプラノ独唱:オペラ「ドン・ジョヴァンニ」より 恋人よ、さあこの薬で(作曲:W.A.モーツァルト)
  5. ピアノ独奏:ラ・カンパネラ(作曲:F.リスト)
  6. ピアノ独奏:ピアノソナタ第3番「古い手紙から」Op.28(作曲:S.プロコフィエフ)
  7. 合唱:ほらね、(作詞:伊東恵司/作曲:松下耕)
  8. 合唱:かわいいだけじゃだめですか?(作詞:早川博隆/作曲:早川博隆、渡邉俊彦)
  9. 合唱:カイト(作詞・作曲:米津玄師)

第2部(吹奏楽部)

STAGE Ⅰ

  1. 歌劇カルメンより トレアドール(作曲:G.ビゼー)
  2. ダフニスとクロエ第2組曲より(作曲:M.ラヴェル)
  3. バステューバのための協奏曲(作曲:R.V.ウィリアムス)
  4. パガニーニの主題による狂詩曲(作曲:S.ラフマニノフ)

STAGE Ⅱ

  1. ドラゴンクエストより「序曲」(作曲:すぎやまこういち)
  2. 個性第一〜天地万有〜
    • スター・ウォーズ(作曲:J.ウィリアムズ)
    • リトル・マーメイド(作曲:A.メンケン)
    • 恋するフォーチュンクッキー/AKB48
    • ヘビーローテーション/AKB48
    • じょいふる/いきものがかり
    • U.S.A./DA PUMP
    • 美女と野獣(作曲:A.メンケン)
    • 小さな世界(作曲:シャーマン兄弟)
  3. スペクタクルサウンズ

アンコール

  1. エルザの大聖堂への行進(作曲:R.ワーグナー)
  2. 行進曲「威風堂々」第1番(作曲:E.エルガー)
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第1部(クラシック演奏部)

第1部は音楽科の定期演奏会。まずはクラシック演奏部が登場します。
福岡第一高校クラシック演奏部は、ピアノや声楽などを専攻する生徒たちです。個人のスキルアップのほか、地域でのボランティア演奏会やイベント演奏などに取り組んでいます。

プログラムはピアノ独奏とソプラノ独唱。
いずれも3年生による演奏で、6名の生徒が個性光る演奏を披露しました。
なお、MCはマルチ司会者として活躍中の内野順子さんです。

続いて、音楽科の生徒たちによる合唱ステージです。
客席から数える限り約100名に及ぶ大合唱(福岡県教育委員会「令和7年度教育便覧(暫定版)」によると、福岡第一高校音楽科の生徒数は3学年合わせて91名)。
ステージ下手側に女声、ステージ上手側に男声という配置です。

合唱の1曲目は『ほらね、』。東日本大震災のあと、歌で日本をつなげよう、歌で被災地を応援しようと企画された「歌おうNIPPONプロジェクト」のために書き下ろされた作品です。「僕らは一人じゃない」「誰も一人じゃない」という歌詞が印象的で、人と人とのつながりを感じられる曲です。

合唱の2曲目は『かわいいだけじゃだめですか?』。SNSで話題となったCUTIE STREETの人気曲です。この曲はパンフレットには「???」と記載されており、シークレットソングとなっていました。かわいい振り付けや男声のユーモアラスな決めセリフ、「ここは原宿」の部分を「ここはアクロス」といった替え歌にするなど、見て楽しい、聴いて楽しいパフォーマンスになっていました。

そして、合唱の3曲目は『カイト』。米津玄師が作詞・作曲を手がけ、嵐が歌ったことで話題となった同曲は、「NHK2020ソング」であり東京オリンピック・パラリンピックの応援ソングとして使用されました。

以上、福岡第一高校音楽科の定期演奏会となる第1部は約60分のステージでした。

第2部(吹奏楽部)

19:15頃に始まった第2部は吹奏楽部の「第36回定期演奏会」。平日の公演ということもあってか開演当初は空席がありましたが、第2部が始まる頃には満席状態に。

第2部のなかで「STAGE Ⅰ」のクラシックステージと「STAGE Ⅱ」のポップスステージという構成になっています。

STAGE Ⅰ

STAGE Ⅰの1曲目は『歌劇カルメンより トレアドール』。フランス歌劇の傑作として知られるオペラ「カルメン」はビゼーの代表作として愛され続けている作品です。「トレアドール」通称「闘牛士の歌」は同オペラの第2幕で歌われるアリアです。テレビ番組やコマーシャルなどでもよく使われる曲なので聴き馴染みがあります。

ここで再びMCの内野さんが登場。福岡第一高校吹奏楽部の紹介や、福岡第一高校のOBでもある指揮者の先生の紹介が行われました。

2曲目は『ダフニスとクロエ第2組曲より』。「ダフニスとクロエ」は1912年にロシアのバレエ団によって初演されたバレエ音楽です。福岡第一高校吹奏楽部が今夏の吹奏楽コンクールで自由曲として演奏した楽曲。第70回九州吹奏楽コンクールでは銀賞を受賞しました。ひと夏かけて取り組んできた曲ということもあって、圧巻の演奏を披露してくれました。

3曲目は『バステューバのための協奏曲』。元東京都交響楽団テューバ奏者の佐藤潔さんをソリストに迎えてのコンチェルトです。指揮者をつとめている先生にとって、佐藤さんは「憧れの人」ということで、念願かなっての共演でした。

演奏後は佐藤さんに花束が渡され、指揮者の先生と佐藤さんへのインタビュー。共演の感想や、佐藤さんから福岡第一高校吹奏楽部へのアドバイスなどが話されました。

4曲目は『パガニーニの主題による狂詩曲』。パガニーニは1800年代初頭に活躍した天才ヴァイオリン奏者。彼が発表した曲をピアノ協奏曲として昇華させて1934年にラフマニノフによって発表されたのが「パガニーニの主題による狂詩曲」です。吹奏楽のための編曲は、主題といくつかの変奏が抜粋されたものになります。この曲では、福岡第一高校のOB・OGや先生方が賛助出演として加わり、大編成で盛大な演奏を届けてくれました。

以上、第2部の前半は約55分間のステージでした。

STAGE Ⅱ

STAGE Ⅱの1曲目は『ドラゴンクエストより「序曲」』。言わずと知れた人気ロールプレイングゲーム「ドラゴンクエスト」のメイン・テーマ曲ともいえる「序曲」から華やかな幕開けです。

STAGE ⅡのMCも引き続き内野さん。このステージでもオーボエ奏者の佐藤太一さん(九州交響楽団)やクラリネット奏者の小田美代子さん(九州管楽合奏団)といった諸先生方が賛助として加わっており、出演の先生方の紹介がありました。同時に祝電の紹介も行われ、次の企画ステージへ。

個性第一〜天地万有〜」と題された企画ステージは、歌やダンスなどのパフォーマンスや手の込んだ衣装などで観客を魅了します。

ここからはMCもキャストの生徒にバトンタッチ。最初は宇宙船に乗って宇宙への旅に出かけます。ここで演奏されたのが映画「スター・ウォーズ」の劇中音楽のメドレー。『メイン・タイトル』から始まり、『ダース・ベイダーのテーマ(帝国の行進)』、『ヨーダのテーマ』、『王座の間〜エンド・タイトル』と続きます。曲に合わせてステージ上でにはルーク・スカイウォーカーやダース・ベイダー、ストームルーパー、ヨーダ、C-3PO、R2-D2といったスター・ウォーズの主要キャラクターが登場し演技を披露。セリフこそないものの、クオリティの高い衣装や小道具、客席も使った演出でスター・ウォーズの世界観を表現していました。

宇宙の旅を終えて次にやってきたのは、美しい歌声をもつ人魚姫・アリエルを観察する研究所。ここでアリエルを研究しているという2人が「アリエルの歌声を聴いてみて」と呼びかけてアリエルが登場。ディズニー映画「リトル・マーメイド」の代表曲ともいえる『パート・オブ・ユア・ワールド』を歌い上げます。

陸に行きたいと願うアリエルのため、“ハンサムなおじさま”=指揮者の先生(!)に魔法をかけてもらい、足を得たアリエル。一緒にいたフランダーにも魔法をかけてもらい、アリエルとフランダーは陸を旅することに。『アンダー・ザ・シー』をBGMに、アリエルとフランダーが陸を旅する様子がステージ上で展開していきます。

アリエルとフランダーは旅の途中で黒い箱のようなものを発見。そこへカモメのスカットルがやって来て、黒い箱の使い道を説明しようとしますが、まるで的外れ。黒い箱の正体は“テレビ”でした。

テレビの電源を入れると、次はテレビの中の世界がステージ上で再現されていきます。このときテレビで放送されていたのが“Mステ”こと「ミュージックステーション」。タモリさんとアシスタントの女性が登場し、歌番組を進行していきます。

Mステ出演の最初のアーティストはAKB48。『恋するフォーチュンクッキー』と『ヘビーローテーション』を披露しました。各曲9人の女子部員によるダンスと歌で盛り上げます。

次の登場したのは、いきものがかり。『じょいふる』を熱唱しました。

続いては、DA PUMP。7人の男子部員による『U.S.A.』のダンスパフォーマンスで盛り上がりました。

ここまで、テレビを堪能したアリエルとフランダー。次の場所には美しいプリンセスと醜い野獣がいるということで見に行くことに。

ということで、次の曲は『美女と野獣』。ベルと野獣(王子)が登場し、歌を披露します。

そして、企画ステージはエンディングへ。『小さな世界』をBGMにしてカーテンコールです。スター・ウォーズから美女と野獣まで、これまでに出演したキャストやダンサーが勢揃いし、出演者の名前が読み上げられます。最後はキャストが持っていた巨大クラッカーを客席に向かって放ち華やかにフィニッシュを迎えました。

企画ステージを終えて再びMCの内野さんが登場。ここで企画ステージの総監督を務めていた3年生の部員にインタビュー。総監督としても大満足の出来だったようです。

さて、この定期演奏会をもって3年生が最後のステージとなります。3年生13名がステージ前方に1列に並び、ピアノの演奏をBGMにして、3年生の紹介が行われました。感動ムードのなか、涙を堪えながらの部長挨拶が行われ、指揮者の先生に花束が贈られました。

最後の曲は『スペクタクルサウンズ』。3年生それぞれのソロパートがあり、最後の活躍を見ることができます。終盤では3年生13人がステージ前方に並んで演奏。有終の美を飾りました。盛大な拍手に包まれ、アンコールへ。

アンコールとして演奏されたのは、『エルザの大聖堂への行進』。R.ワーグナーのオペラ「ローエングリン」において、第2幕終盤に演奏されるのが「エルザの大聖堂への行進(行列)」です。

第2アンコールは『行進曲「威風堂々」第1番』。第5番まであるエルガーの行進曲「威風堂々」のなかでも最も有名なのが第1番。正に「威風堂々」とした姿で演奏会を締めくくりました。

以上、第2部の後半からアンコールまで約70分のステージ。
吹奏楽部のステージは約2時間15分のプログラムでした。

18時に開演した演奏会は、音楽科の発表、吹奏楽部の演奏を経て、終演したのがアクロス福岡の閉館時間が迫る21時30分。全体で3時間30分という長時間公演でした。

福岡第一高等学校音楽科のみなさん、福岡第一高等学校吹奏楽部のみなさん、素敵な演奏会をありがとうございました。

(参考文献)

  • 福岡第一高等学校「第36回定期演奏会」パンフレット
  • フォスターミュージック
  • ブレーン
  • ウインズスコア
  • 「第70回九州吹奏楽コンクール」パンフレット

パンフレット

定期演奏会のパンフレットは、演目の紹介はもちろんのこと、その学校の個性があふれています。
今回の福岡第一高等学校「第36回定期演奏会」のパンフレットの内容はこちら!

福岡第一高校「第36回定期演奏会」パンフレット表紙
福岡第一高校「第36回定期演奏会」パンフレット表紙
  • B5サイズ
  • 中綴じ20ページ
  • 表紙カラー/本文モノクロ
表紙演奏会ポスターデザイン
P.1第1部プログラム
P.2第2部プログラム
P.3先生紹介、司会者紹介
P.4吹奏楽部顧問紹介、吹奏楽部これまでのあゆみ
P.5ソリスト紹介(テューバ奏者:佐藤潔)
P.6クラシック演奏部 活動紹介
P.7-P.8クラシック演奏部 3年生紹介
P.9吹奏楽部 部長挨拶
P.10吹奏楽部 年間行事
P.11吹奏楽部 出演者・賛助出演
P.12吹奏楽部 1年間を振り返って(副部長)
P.13-P.16吹奏楽部 3年生の思い
P.17-P.18吹奏楽部 パート紹介
裏表紙合唱「カイト」歌詞、福岡第一高校オープンキャンパス案内、音楽科卒業演奏会案内、各種Instagram等QRコード

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