
2025年3月21日(金)に行われた福岡県立春日高等学校「第36回定期演奏会」の様子をレポートします。

春日高校は、2024年7月27日に福岡サンパレスホテル&ホール(福岡市)で行われた「第69回福岡吹奏楽コンクール」(主催:福岡県吹奏楽連盟)で9大会連続となる金賞を受賞。福岡支部代表として臨んだ「第40回福岡県吹奏楽コンクール」(主催:福岡県吹奏楽連盟)においても金賞を受賞し、2024年8月25日に福岡サンパレスホテル&ホール(福岡市)で行われた「第69回九州吹奏楽コンクール」(主催:九州吹奏楽連盟)に福岡県代表として出場し、銀賞を受賞しています。2024年度に限らず過去の経歴も華々しく、福岡の県立高校においてはトップクラスの成績を残している学校です。
定期演奏会の会場はアクロス福岡シンフォニーホール(福岡市中央区)。福岡市の中心部、天神の東側に位置し、西鉄天神大牟田線「福岡(天神)」駅から徒歩10分、福岡市地下鉄空港線「天神」駅から徒歩5分、福岡市地下鉄七隈線「天神南」駅から徒歩7分です。アクロス福岡の目の前には西鉄バスの「アクロス福岡・水鏡天満宮前」バス停があり、抜群のアクセスを誇ります。

アクロス福岡は公民複合施設で、イベントホールや国際会議場、文化観光情報ひろばなどがあります。その中の施設の一つが「福岡シンフォニーホール」です。今年の春日高校の定期演奏会は、開場から開演まで1時間が設定してありましたが、開場10分前にはホール前に長蛇の列ができていました。まずはホールの階段前に4列×4ブロックの行列。そして折り返してアクロスの南エントランス方面へ。さらに、その行列はアクロス館内に収まりきれず、屋外の天神中央公園に達しそうな状況。そのため、開場時間が5分ほど早まりました。

お客さんが続々と入場し、あっという間に満席状態。1階席から3階席まで、およそ1,500席が埋まっています。早めに入場したお客さんにとっては長い待ち時間となりましたが、定刻どおり18時に開演!
プログラムは次のとおりです。
第1部 クラシックステージ
- 火の鳥の飛翔(作曲:S.ライニキー)
- 風の旅(作曲:福島弘和)
- マゼランの未知なる大陸への挑戦(作曲:樽屋雅徳)
第2部 ポップスステージ
- 「アナと雪の女王」よりハイライト(編曲:S.オローリン)
- ディープ・パープル・メドレー(編曲:佐橋俊彦)
- 春日J-Hits!
- 最上級にかわいいの!/超ときめき♡宣伝部
- タイムパラドックス/Vaundy
- ライラック/Mrs.GREEN APPLE
- じょいふる/いきものがかり
- マル・マル・モリ・モリ!/薫と友樹、たまにムック。
- マツケンサンバⅡ/松平健
- エル・クンバンチェロ(編曲:岩井直溥)
第3部 メインステージ
- Rhapsody 〜 Eclipse(作曲:大島ミチル)
- 交響詩「スパルタクス」(作曲:J.ヴァンデルロースト)
アンコール
- ダンシン・メガヒッツ(編曲:星出尚志)
第1部 クラシックステージ
1曲目は、「火の鳥の飛翔」。輝かしくはつらつとしたファンファーレが印象的で、コンサートのオープニング曲にふさわしい楽曲です。
1曲目が終わるとMCが登場。MCは元NHK福岡放送局キャスターの栗原景子さんです。
2曲目は、「風の旅」。星野富弘氏の画集「風の旅」をイメージして作曲されたもので、「風(=音楽)が、旅(=色々な調性)に旅立つ」ような表現になっています。全体的に穏やかで柔らかな曲調ですが、力強さも感じられる楽曲です。
2曲目後にMCから生徒へのインタビューがありました。登場したのは、練習長1名と副練習長2名の計3名。春日高校が普段どのような練習をしているか紹介がありました。
ここでインタビュー生徒が交代。次に登場したのは定期演奏会実行委員長1名と副実行委員長2名の計3名。この定期演奏会にかける想いや、このあと予定されている第Ⅱ部の見どころなどが語られました。
プログラムでは2025年度吹奏楽コンクール課題曲を演奏する予定になっていましたが、ここでは演奏されずに次の曲へ(プログラムの変更があることはMCで告げられています)。
3曲目は「マゼランの未知なる大陸への挑戦」。大航海時代、世界一周の偉業を成し遂げたマゼラン一行の航海をイメージして作られた曲。2024年11月17日に筑紫野市文化会館で行われた「令和6年度第39回福岡県高等学校総合文化祭吹奏楽部門福岡県大会」(主催:福岡県高等学校芸術・文化連盟)で春日高校が演奏し、優秀賞を受賞した曲でもあります。
以上、第Ⅰ部は約30分のステージでした。
第2部 ポップスステージ
第Ⅱ部のオープニングは、ディスニー映画「アナと雪の女王」の劇中歌がメドレーとなった「『アナと雪の女王』よりハイライト」。本来は「ヴェリィ」〜「雪だるまつくろう」〜「生まれてはじめて」〜「レット・イット・ゴー」のメドレーとなっていますが、「生まれてはじめて」までを演奏したところで劇パートへ突入!春日高校の定期演奏会といえば、ユーモアあふれる劇で観客を楽しませてくれます。今回の劇のテーマは冒頭の曲のとおり「アナと雪の女王」です。
王女の役目に耐えられなくなり、城から抜け出したアナ。それを追ってきたクリストフ。落ち込んでいるアナを元気づけるために、氷の城に居るエルサのもとへアナを連れて行くクリストフだったが…。
ここで先ほどの「『アナと雪の女王』よりハイライト」の続き、「レット・イット・ゴー」を演奏。「アナと雪の女王」の代表的な曲で、一気に“アナ雪”の世界観が増していきます。
ここで再び劇。氷の城にやってきたアナとクリストフ。エルサの魔法でアナを元気づけようとするもなかなかうまくいかず…。そこに3人の様子を見ていたオラフが参上!魔法よりも「音楽の力」があれば元気になれると助言するが、そこにお城からの追手がやってきて、4人は逃げることに…。
ここで劇中のオラフがおすすめしていた「ディープ・パープル・メドレー」を演奏。イギリスのロックバンド「ディープ・パープル」の代表曲がメドレーとなったもので、「バーン」〜「ハイウェイ・スター」〜「スモーク・オン・ザ・ウォーター」の3曲で構成されています。この曲では、奏者全員がサングラスをかけて、ロックでノリノリなパフォーマンスで盛り上げます。
会場は大盛り上がりでしたが、アナはまだ自信が持てない様子。オラフは盛り上がりすぎて「ちょっと溶けちゃった」と言います(オラフは雪だるまです)。そのためか、鼻の人参をどこかで落としてしまったとのこと。オラフの鼻の人参を探すアナ、エルサ、クリストフ。4人が人参を探していたところ、スヴェン(クリストフが連れているトナカイ)が人参を食べているところを発見。なんとスヴェン役は指揮者の先生です!生徒の劇に指揮者の先生が絡んできたので、会場は大爆笑。なんとかオラフの人参が見つかったところで、エルサが“スペシャルゲスト”を呼んできたと言います。さらに、入場時にお客さんに配られていたペンライトの準備を呼びかけます。なお、入場時に配られたペンライトには、1本1本に部員からの直筆メッセージが添えられています。盛り上がりを煽ったところで次の曲へ!

曲は「春日J-Hits!」と題されたJ-POPのメドレー。内容は「最上級にかわいいの!」〜「タイムパラドックス」〜「ライラック」〜「じょいふる」〜「マル・マル・モリ・モリ!」〜「マツケンサンバⅡ」です。
「最上級にかわいいの!」は超ときめき♡宣伝部の楽曲で、TikTokでバズったことで有名になりました。本家と同じく6人の部員によるダンスパフォーマンスで盛り上げます。ダンスメンバーが着用している衣装は部員の手作りです。エルサが言っていた“スペシャルゲスト”とは、春日J-Hitsに登場するダンスメンバーのこと。
「タイムパラドックス」はVaundyの楽曲で、「映画ドラえもん のび太の地球交響楽」の主題歌。「ライラック」はMrs. GREEN APPLEの楽曲で、テレビ東京系アニメ「忘却バッテリー」の主題歌です。
「じょいふる」では、本家のいきものがかりのライブと同じくタオルを振り回す演出。フジテレビ系ドラマ「マルモのおきて」の主題歌である「マル・マル・モリ・モリ!」では、アナ、エルサ、クリストフ、オラフが登場して、“マルモリダンス”を踊っていました。
「マツケンサンバⅡ」では、6人のダンスメンバーがマツケンサンバの振り付けで踊っていましたが、指揮者の先生もダンスに参加!曲の終盤ではアナ、エルサ、クリストフ、オラフも登場して、6人のダンスメンバーとともに決めポーズでフィニッシュです。
楽しく踊って、アナもようやく元気が出た様子。お城に帰ってみんなで踊ろうということでハッピーエンド。最後の曲に突入します。
最後の曲は「エル・クンバンチェロ」。人々がお祭りで騒ぐ様子を描いた楽曲で、とにかく軽快なラテン音楽です。高校野球の応援でも演奏されることがあるので、聞き馴染みのある人も多いはず。劇を演じきった、アナ役、エルサ役、クリストフ役、オラフ役の部員たちも劇衣装を着たまま演奏に参加していました。
以上、第Ⅱ部は約30分のステージでした。
この第Ⅱ部では、春日高校のいつものステージ衣装ではなく、奏者全員が黒シャツに赤いリボンを着けていました。曲間の劇は、近年の流行やお笑い芸人のネタのオマージュなどがふんだんに取り入れられ、会場は大爆笑。4人のキャストのハイレベルな演技とクオリティの高い衣装、そして何より奏者たちの素晴らしい演奏で大盛り上がりのポップスステージ。総合エンターテインメントの演出でお客さんを魅了していました。
第3部 メインステージ
第Ⅲ部の冒頭で部長挨拶。保護者や先生、定期演奏会を支えてくれたすべての方への感謝が述べられるとともに、夏のコンクールへの意気込みなどが語られました。
第Ⅲ部の演奏曲は、「Rhapsody 〜 Eclipse」と「交響詩『スパルタクス』」。「Rhapsody 〜 Eclipse」は2025年度吹奏楽コンクール課題曲Ⅳ。「交響詩『スパルタクス』」は、古代ローマの剣闘士「スパルタクス」がモチーフの交響詩です。
感動的で力強い演奏を披露し、会場は万雷の拍手で包まれます。盛り上がりが最高潮に達したところで、顧問挨拶・アンコールへと展開していきます。
アンコールは春日高校吹奏楽部の定番ともいえる「ダンシン・メガヒッツ」。同曲は「サンシャインデイ」〜「タブサンピング」〜「サンバ・デ・ジャネイロ」〜「シャラララ」のメドレーとなっています。春日高校吹奏楽部が代々受け継いできたオリジナルのパフォーマンスで盛り上げます。フィナーレでは客席に向かって銀テープが飛び出すキャノン砲特効の演出で華やかに締めくくりました。
以上、第Ⅲ部からアンコールまで約30分のステージ。
演奏会全体では約2時間20分のプログラムでした。
春日高校吹奏楽部の定期演奏会は毎年満員で、前売りチケットも公演日前に完売してしまうほど大人気です。パンフレットの案内によると、次回の「第37回定期演奏会」は2026年3月30日。次回も楽しみです。
福岡県立春日高等学校吹奏楽部のみなさん、楽しい演奏会をありがとうございました。
(参考文献)
- 福岡県立春日高等学校「第36回定期演奏会」パンフレット
- ウインズスコア
- ブレーンミュージック
- カフアレコーズ
- 福岡吹奏楽連盟
- 福岡県吹奏楽連盟
- 九州吹奏楽連盟
パンフレット
定期演奏会のパンフレットは、演目の紹介はもちろんのこと、その学校の個性があふれています。
今回の福岡県立春日高等学校「第36回定期演奏会」のパンフレットの内容はこちら!
春日高校はパンフレットの内容も充実しています。P.8-P.12のパート紹介は各パートの生徒による手描きです。写真とイラストで各パートの個性が伝わってきます。

- A4サイズ
- 中綴じ24ページ
- フルカラー
| 表紙(P.1) | 演奏会ポスターデザイン |
| P.2 | 校長挨拶、代表顧問挨拶、定演実行委員長挨拶 |
| P.3 | 顧問紹介、MC紹介 |
| P.4 | 第Ⅰ部プログラム、プログラムノート |
| P.5 | 第Ⅱ部プログラム、キャスト紹介 |
| P.6 | 第Ⅲ部プログラム、プログラムノート、作曲者紹介、スパルタクス解説 |
| P.7 | ステージ配置図(部員紹介) |
| P.8 | パート紹介(オーボエ、フルート、ファゴット) |
| P.9 | パート紹介(クラリネット) |
| P.10 | パート紹介(サクソフォン、トランペット) |
| P.11 | パート紹介(ホルン、トロンボーン) |
| P.12 | パート紹介(ユーフォニアム、テューバ、コントラバス、パーカッション) |
| P.13 | 第36回定期演奏会テーマの紹介、定期演奏会実行委員長・副実行委員長の紹介 |
| P.14 | 春日ブラス○○ランキング |
| P.15 | 春日ブラス1日の流れ |
| P.16 | 春日高校吹奏楽部1年間の軌跡 |
| P.17 | 出演者名簿 |
| P.18 – P.23 | 広告、協賛者一覧 |
| 裏表紙(P.24) | 第36回定期演奏会実行委員会名簿、次回定演予告 |

