
2026年1月31日(土)に行われた西日本短期大学附属高等学校「第13回定期演奏会」の様子をレポートします。

西短附属高校は八女市にある私立高校。野球や女子バレーボールの強豪として知られ、全国高等学校野球選手権大会や春高バレーなどに出場しています。吹奏楽においても、吹奏楽コンクールにおいて5年連続で九州大会に出場し、金賞を受賞。アンサンブルコンテストにおいても、九州大会に5年連続で出場しています。
そんな西短附属高校の定期演奏会は2公演。今年は1月31日に石橋文化ホール(久留米市)、2月1日に八女市民会館おりなす八女で開催されました。今回は、1月31日の久留米公演をレポートします。
会場となる石橋文化ホールは、西鉄天神大牟田線「西鉄久留米」駅から徒歩14分。会場の目の前には西鉄バスの「文化センター前」バス停があります。

開場時間は14:30ですが、14:00頃にはすでに長蛇の列ができていました。入場待機列が駐車場の方まで伸びていたので、定刻よりも少し早めに開場しました。そして、15:00に開演です。
プログラムは次のとおりです。
第Ⅰ部 Classic stage
- 夢のような庭(作曲:清水大輔)
- レトロ−オルタナティヴ・ヴァージョン(作曲:天野正道)
- 乱世の神威 幸村(作曲:樽屋雅徳)
- 歌劇「トゥーランドット」より(作曲:G.プッチーニ/編曲:後藤洋)
第Ⅱ部 Pops stage
- We Are Confidence Man(作曲:fox capture plan/編曲:宮川成治)
- NISHITANヒットパレード
- TOKYO GIRL/Perfume
- U.S.A./DA PUMP
- 女々しくて/ゴールデンボンバー
- ムーンライト伝説(美少女戦士セーラームーン)
- パプリカ/Foorin
- イケナイ太陽/ORANGE RANGE
- チャンカパーナ/NEWS
- わたしの一番かわいいところ/FRUITS ZIPPER
- とびら開けて(アナと雪の女王)
- カリスマックス/Snow Man
- We Are Confidence Man(コンフィデンスマンJP)
- ヘビーローテーション/AKB48
第Ⅲ部 Last stage
- 交響組曲「君の名は。」(作曲:野田洋次郎/編曲:郷間幹男)
- 糸(作曲:中島みゆき/編曲:西條太貴)
- スピリティッド・アウェイ《千と千尋の神隠し》より(作曲:久石譲・木村弓/編曲:森田一浩)
- The Tempter(作曲:星出尚志)
アンコール
- シロクマ/JABBERLOOP
- We’re All in This Together(ハイスクール・ミュージカル)
第Ⅰ部 Classic stage
演奏会の幕開けは『夢のような庭』。音出しからステージチューニングが始まったかと思うと、そのまま主題が聴こえてきて曲へと入っていく、面白い仕掛けの曲です。まさにコンサートのオープニングにピッタリ。2008年、なにわ《オーケストラル》ウィンズの委嘱作品。
荘厳な楽曲でオープニングを飾ったところでMCが登場。第Ⅰ部のMCは、オーボエパートの3年生と、トランペットパート3年生の2人がつとめます。なお、第Ⅰ部の奏者衣装は、吹奏楽コンクールで西短附属属高校のステージ衣装としてお馴染みの、白ジャケット・黒パンツです。
ここで、福岡吹奏楽連盟の理事長でもある、西短附属高校の校長先生のご挨拶。
2曲目は、『レトロ−オルタナティヴ・ヴァージョン』。2023年度全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅲの「レトロ」に、さらに多彩なアレンジを加えたコンサート向けのロングヴァージョンです。1970年代後半からバブル崩壊期頃までのテイストで書かれた、少し時代を感じるポップス調の曲です。
続く3曲目は、『乱世の神威 幸村』。江戸時代初期、慶長20年の「大阪夏の陣」における武将・真田幸村を題材にした作品です。さまざまな伝説や物語で現世に語り継がれる幸村。この曲は、幸村が徳川の軍勢に討ちかかる場面から最期までを大きく3つに分けて構成されています。大河ドラマのような壮大な曲です。
ここまでは1年生〜3年生まで総勢111名の大編成による演奏でした。ここで次の曲に向けて、大掛かりな舞台転換。その時間を利用して、部長から副部長の3人にインタビューが行われました。3年間で印象に残っていることや、西短吹奏楽部に入ってよかったことなどが話されました。
4曲目は、『歌劇「トゥーランドット」より』。G.プッチーニが作曲を手がけたオペラ「トゥーランドット」の吹奏楽版。「トゥーランドット」は、冷酷な中国の姫トゥーランドットを描いた物語です。吹奏楽コンクールでもたびたび演奏される人気の高い曲です。西短附属高校も2025年の吹奏楽コンクールで自由曲として演奏し、「第70回九州吹奏楽コンクール」で5年連続となる金賞を受賞しました。今回は、コンクールと同じく55人編成での演奏を披露しました。
以上、第Ⅰ部は約44分のステージでした。
第Ⅱ部 Pops stage
第Ⅱ部の1曲目は、『We Are Confidence Man』。フジテレビ系ドラマ「コンフィデンスマンJP」の劇中音楽です。第Ⅱ部では、パートごとに異なる、手の込んだ衣装を着用しています。コンフィデンスマンの曲に合わせて、客席の左右の壁に衣装紹介動画が投影されていました。
今回の衣装のテーマは「職業」。フルートパートは巫女などの神職の姿に。オーボエ・ファゴットのダブルリードパートはバスガイド。クラリネットパートはハウスキーパー。サックスパートはアイドル。トランペットパートは警察官。ホルンパートはフロントやシェフなどのホテルスタッフ。トロンボーンパートはCAやパイロット。ユーフォニアムパートは医者や看護師などの医療スタッフ。チューバパートは海上自衛隊。パーカッションパートは姫とSP。どのパートもクオリティの高い衣装で、見た目でもステージを盛り上げます。
さて、第Ⅱ部のMCも生徒がつとめます。第Ⅱ部のMCを担当するのは、トロンボーンパートの2年生と、ホルンパートの1年生。2人の司会で進行していきます。
ここからは「NISHITANヒットパレード(NISHITAN紅白)」として、紅白歌合戦形式で、紅組と白組にわかれてさまざまな曲が演奏されます。なお、紅白歌合戦をモチーフにしていますが、男女の区別はありません。
紅組として最初に登場するのは、Perfumeの『TOKYO GIRL』。2017年の日本テレビ系ドラマ「東京タラレバ娘」の主題歌です。3人の部員によるダンスパフォーマンスと、フラッグを使ったカラーガードの演技で盛り上げます。対する白組は、DA PUMPの『U.S.A.』。イタリア人歌手ジョー・イエローの同名楽曲を、2018年にDA PUMPがカバーして話題になりました。7人の部員によるダンスパフォーマンスと歌唱パフォーマンス。同曲でお馴染みの“ダサかっこいい”Shootダンスで盛り上げます。
続いて紅組は、ゴールデンボンバーの『女々しくて』。2010年代前半に爆発的人気を集めた同曲。4人の部員による歌とダンスで盛り上げます。ゴールデンボンバーの“Doramu”・樽美酒研二を真似た白塗りもハイレベル。対する白組は、アニメ「美少女戦士セーラームーン」の主題歌『ムーンライト伝説』。5人のセーラー戦士たちが歌唱パフォーマンスで盛り上げます。
次の紅組は、米津玄師が作詞作曲を担当して2018年に話題となったFoorinの『パプリカ』。「〈NHK〉2020応援ソングプロジェクト」による応援ソングです。6人の部員による歌と振り付けで盛り上げます。対する白組は、2007年のヒット曲、ORANGE RANGEの『イケナイ太陽』。フジテレビ系ドラマ「花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜」のオープニングテーマ曲です。4人の部員にる歌とダンスで盛り上げます。
続いて紅組は、2012年のヒット曲、NEWSの『チャンカパーナ』。2024年にはサブスクやダウンロードサービスで配信も解禁され、累計再生回数1億回を突破するなど、近年でも話題の曲です。4人の部員による歌とダンスで盛り上げます。対する白組は、FRUITS ZIPPERの『わたしの一番かわいいところ』。TikTokをはじめとしたSNSで大バズりした同曲。7人の部員が、FRUITS ZIPPERの負けず劣らずのかわいい衣装とダンスや歌で盛り上げます。
紅白歌合戦もいよいよ最後の対決。紅組は、映画「アナと雪の女王」より、『とびら開けて』。映画と同じく、アナとハンスのデュエット歌唱で物語の世界観を再現します。もちろん曲の最後のプロポーズシーンも。ところが、プロポーズはまさかの失敗!観客の笑いを誘います。対する白組は、2025年に話題となった、Snow Manの『カリスマックス』。この曲では、Snow Man役の9人の部員が、MVを完コピ。「芸能人が本気で考えた!ドッキリGP」に登場する人気のキャラクター・マッサマンや、金髪サングラスのローランド風のホストも登場し、歌とダンスで盛り上げます。
紅組白組ともに全てのパフォーマンスが終わったところで、最初に演奏した「We Are Confidence Man」をBGMにして、全出場者がステージに集合。紅組と白組、どちらが勝ったのか。入場時に無料で配られていたペンライトを振って、観客による投票が行われます。結果は、紅組の勝利でした。

無事にステージは終わりかと思われたその時、AKB48をもじった“NST8”がステージに乱入。“2年前に引退宣言したスーパーアイドルが復活する”として客席から登場したのが、アイドルに扮して女装した指揮者の先生。女性アイドルになりきった指揮者の先生の軽快なトークもあって、会場は爆笑に包まれます。ここで披露された曲は、AKB48の『ヘビーローテーション』。“NST8”の8人の部員と指揮者の先生によるパフォーマンスです。ステージで4人、客席で4人がダンスを披露します。指揮者の先生は、曲の途中から客席に降りて飴?のようなものをお客さんに配り歩いていました。客席の真ん中あたりで鑑賞していた校長先生(指揮者の先生のお父さん)にも。軽くどつかれていました。素敵な親子関係です。
以上、大いに盛り上がった第Ⅱ部は約36分のステージでした。
第Ⅲ部 Last stage
第Ⅲ部のステージ衣装は西短附属高校の制服です。
第Ⅲ部の1曲目は、『交響組曲「君の名は。」』です。映画「君の名は。」に登場するRAD WIMPSの名曲が、吹奏楽のシンフォニックアレンジとなっています。「美しいピアノソロの「Introduction」から始まり、「夢灯籠」「前前前世」「スパークル」「なんでもないや」「三葉のテーマ」がドラマチックに展開される曲です。指揮はチューバパートの3年生がつとめました。
第Ⅲ部も生徒MC。第Ⅲ部はクラリネットパート、パーカッションパート、ホルンパート、フルートパート、サックスパートの2年生がつとめます。ここで指揮者の先生へのインタビューも行われました。
2曲目は、3年生20人の演奏による、中島みゆきの『糸』。小編成ながらもしっとりと聴かせます。客席の両側の壁には、3年生の思い出の写真や動画のスライドショーが映し出されていました。
3曲目は、1・2年生の演奏による、『スピリティッド・アウェイ《千と千尋の神隠し》より』。宮崎駿監督作品の映画「千と千尋の神隠し」の劇中曲がメドレーとなっています。終盤に登場する、オルゴールのような「いつも何度でも」からメドレーの終曲「ふたたび」が交差する部分が聴きどころです。曲中のヴォカリーズも美しく、映画の感動が蘇ります。
この定期演奏会に参加している3年生は、これをもって卒部。ここで、指揮者の先生による呼名で、3年生の紹介がありました。1・2年生が演奏するKiroroの『Best Friend』をBGMにして、パートごとにステージ前方に整列していきます。1・2年生の演奏を指揮していたのは、3年生の部長。指揮者の先生から最後に呼名される際に、指揮を後輩にバトンタッチするという演出も。そのまま部長挨拶が行われ、3年間の思い出などが語られました。
感動的なムードのなか、最後の曲は、『The Tempter』。「シンフォニックジャズ&ポップスコンテスト」の課題曲として作曲された作品です。フルートやトロンボーン、トランペットのソロがあり、バンドの個性をしっかりと魅せて大団円を迎えます。
会場が大きな拍手で包まれ、アンコールとして演奏されたのは、『シロクマ』。クラブジャズ・バンドJABBERLOOPによる楽曲で、吹奏楽版の「シロクマ」は、多くの演奏会でアンコールとしてよく演奏されます。
ノリの良い楽曲で盛り上がったところでフィニッシュかと思いきや、西短附属高校にはまだ定番曲が残されています。それが、映画「ハイスクール・ミュージカル」に登場する『We’re All in This Together』。木管パートとホルン・ユーフォニアムパートは客席に降りて演奏。パーカッションパートはマーチングパーカッション(バッテリー)となり、ステージ前方の中央で響かせます。客席全体を巻き込んで、大いに盛り上がりました。最後は客席の4方向から、巨大クラッカーを放出して華やかに終演です。
以上、第Ⅲ部からアンコールまで約55分のステージ。
演奏会全体では約2時間50分のプログラムでした。
西短といえば、2025年に春夏通じて甲子園に出場するなど野球が強いイメージですが、ここ数年で吹奏楽部も力をつけています。吹奏楽コンクールやアンサンブルコンテストにおける輝かしい成績。会場ホワイエには、2025年度の功績を賛えて、各大会のトロフィーが展示してありました。今後もますますの活躍が期待されます。

西日本短期大学附属高等学校吹奏楽部のみなさん、楽しい演奏会をありがとうございました。
(参考文献)
- 西日本短期大学附属高等学校「第13回定期演奏会」パンフレット
- 西日本短期大学附属高等学校
- ブレーン
- ロケットミュージック
- フォスターミュージック
- ウィンズスコア
- ミュージックエイト
- 福岡県吹奏楽連盟
- 九州吹奏楽連盟
パンフレット
定期演奏会のパンフレットは、演目の紹介はもちろんのこと、その学校の個性があふれています。
今回の西日本短期大学附属高等学校「第13回定期演奏会」のパンフレットの内容はこちら!

- A4サイズ
- 中綴じ16ページ
- フルカラー
パンフレットには、部員からの手書きメッセージカードがつけらていました。一人ひとりが心を込めたメッセージです。

| 表紙 | パンフレット表紙用デザイン |
| P.1 | ごあいさつ(校長) |
| P.2 | ごあいさつ(部長) |
| P.3-P.4 | プログラム |
| P.5-P.9 | パート紹介 |
| P.10 | 副顧問・指揮者紹介 |
| P.11 | 2025年のあゆみ |
| P.12 | 吹奏楽部員一覧 |
| P.13 | 吹奏楽部応援メッセージ from チケット予約フォーム |
| P.14 | 写真 |
| 裏表紙 | 鑑賞上の注意 |

